レイアウト制作の記念すべき第1作となった「旧東海道松並木」は、KATOのモジュールパネルをベースに制作しました。
地元藤枝の旧東海道に現存する松並木、それと平走する東海道本線。松並木をバックに疾走する黄金時代の151系特急群、153系急行群、そのすれ違いが見たい。これがスタートでした。
レイアウトコンペの予選通過発表のどきどき感、そして最終選考発表時の興奮、今でも忘れられません。「佳作」受賞はまさに夢のよう!
月刊「鉄道模型趣味」誌上での作品発表は2002年12月号(No.704)でした。活字になった自分の記事を何度も何度も食い入るように読み返したのが昨日のことのようです。

1970年代 東海道本線 海風-茶摘
80系ローカル列車が西下、東上する20系「あさかぜ」とのすれちがい。1970年代の東海道本線の風景。
火の見櫓の後方に見える2軒の建物は、「民宿富嶽」と「お茶の八十八屋」。どちらもGMのキットを加工したもの。その後方の木立と茶畑は第4作「ブルトレ街道」のセクション。写真は第4作完成時に撮影したもの。第1作の制作は2000年、第4作は2004年と既に4年の歳月がたっています。レイアウト制作は時間がかかりますね。
駿鉄バス志太営業所の待合室

駿鉄バス志太営業所の待合室、 女子高生と右奥には仲のよい老夫婦の姿が見えます。
私は「人形」という表現はあまり好きではありません。自分の作品の中の大切な「登場人物」だと考えてます。
それぞれの人物に人生があるはずで,ある人は旅の途中であったり,ある人はここが日常の生活の場であったりと,それぞれの人生の物語を語ってくれればと思っています。そんなことを考えながら配置しています。
松並木を背景に西下する151系特急「こだま」

1964年初夏 東海道本線 海風-茶摘 最後の夏
黄金時代のトップスター151系特急電車。旧東海道松並木を車窓に西下します。
そう、狭軌世界最速記録を樹立したのはこの近くでした。
駿河名物 とろろ汁 与惣次屋
このセクションの主役が松並木ならば、脇役は西に駿鉄バス志太営業所と民宿「富嶽」、お茶の「八十八夜」。
東はこのとろろ汁の「与惣次屋」とバス停でしょうか。
のれんをくぐって出てきた妙齢の女性-観光客でしょうか…名代のとろろ汁はお口にあったのでしょうか。 レイアウトの風景を眺めていると,いろいろな物語が浮かんできます。
与惣次屋はGMのキット、バス停の待合所は自作です。まだトミーテックの一連のレイアウト用小物が発売されていなかった時代です。休日一日かがりで作成し、妻に見せて仕上がり具合をチェックしてもらいました。